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遺言書の意義


遺言書は、家族と財産の将来設計図

「遺言?まだまだ早い!」
「縁起でもない話はするな!」


「遺言」と聞くと、何だか悲観的でネガティブな印象を受け、「冗談じゃない、私はまだまだ元気だ」というお叱りの声さえ聞こえてきそうです。確かに遺言はいつか迎えなければならない、人の死を想定するものです。しかし、いつ到来するかわからない将来のために、ご家族や大切な方々のために今どんなことができるかということをつきつめると、「遺言書」の存在がクローズアップされてきます。
遺言書は、家族を守る将来設計図


遺言は「遺書」とは違います!
財産を確実に引き継がせるための大事な意思表示です。
遺言を作ることはさまざまなことを調べたり考えたり、そして書くことという精神的にも体力的にもなかなかの重労働です。元気で思考力も充実している間が作っておく絶好のタイミングです。まだ早いと思っていると月日の経つのも早いもの。書きたいときにその気力体力がなかったら・・・、対策は早めに立てておくに越したことはありません。


何か起きてからでは遅すぎます。
元気で、考えたり書くことも平気な、今だからこそ


ご家庭がある方もそうでない方も、皆それぞれに大切な人やモノへの思い入れがあることでしょう。

・「何かをしてあげたい」と思っていても、それができるのは、生きて元気でいる間のことです。

・「そのうちに考えればいい」と思っていると、万一のことがあったときはもちろんのこと、考えたり書く力が衰えてしまったときには、何かをしたくても思うように行動できなくなる可能性があります。

その結果、大切な方々が遺産や権利関係をめぐって一騒動起こることが考えられます。

「遺言」は将来の重要な設計図の役割を果たすものです。大切な一度きりの人生、日頃考えていることや大切な人へのメッセージなど、意思表示をしておくことによって、万一のトラブルや騒動に備えておきましょう。



遺言書でこう変わる

相続・遺産分割問題につきこうお考えの方
遺言書についてのこんな考え方

                      遺言書がないと・・・

いざ相続が開始してみると遺産分割は・・・
(遺言書がない場合)

遺言書がないと相続は大変!?
 


法定相続分というものはあります。ところが・・・

 ・分け方まで決めてくれるわけではありません
 ・まして相続人の事情を知っているわけでもありません
 ・財産以外の問題は干渉しません



こんなときに効力を発揮するのが遺言書です

 ・分け方や持分に遺言作成者の意向を反映できます
 ・争いを未然に防ぐ仲裁の役割を果たします
 ・相続開始後の手続きがスムーズになります


ただし、
下手な遺言書は争いをかえって紛糾させます。相続人や財産状態を正確に把握し、相続人の意志や事情をくみとっておくなどの準備も必要です。「こんなことなら書かないほうがましだった!」ということにならないよう、遺言書は慎重に作成する必要があります。


遺言書作成でこう変わる


遺言書を作らない場合 遺言書を作る場合
手続き

法律上定められた相続人が、定められた相続分で分けることとなり、どの財産を誰のものとするかは遺産分割の話し合いによります。

遺言書に書かれた通りに財産は分配されます。(ただし、遺留分の制限があります)
メリット

本人(相続される人)は生前に何もする必要はありません。

・相続人の間で財産の取り分や分け方をめぐる争いが起こることを防ぎます

・遺産分割の話し合いの手間や時間が不要となります。

・法律上定められた相続人以外にも財産を与えることができます。

デメリット ・遺産分割(財産の取り分や分け方)をめぐり相続人の間で争いが起こる可能性があります。

・本人の意思がわからないため、話し合いに影響したり遅れが生じることがあります。

・財産を残す人の意思と無関係に手続きが行われます。

・法律上の要件をみたしていないと遺言書が無効になることがあります。

・自筆証書遺言の場合、管理の仕方を誤ると紛失したり改ざんされる恐れがあります。

・死後に相続人は遺言書を家庭裁判所へもっていき「検認」の手続きが必要です。
(自筆証書遺言の場合)

   



遺言でできること

 遺言には法律上一定の効果をもたらすという機能があり、書いたことがすべて何らかの効果をもたらすというわけではありませんが、人の最終の意思表示としての遺言に、思いのたけを残さずに書き綴っておくことは、有効です。

 遺言でできる主な事柄は以下の通りです。

  
財産の処分

 相続分の指定(またはその委託)や遺産分割方法の指定(またはその委託)、遺贈、寄付行為、信託など、相続人にとってもっとも利害を生じやすい部分です。誤解のないよう、はっきりと記載しておきましょう。遺言で相続分を指定しておくことによって、遺産分割協議を不要にし、争いを未然に防止することができます。その指定について、相続人が納得のいく合理的な理由まで記載しておけば対策は万全でしょう。ただし、遺留分の規定には注意です。なお、5年以内の期間を定めて遺産分割することを禁止しておくこともできます。


相続人の廃除またはその取り消し

 生前でも遺言によることもOKです。ただし、家庭裁判所の審判を仰ぐ必要がありますので、遺言の場合は遺言執行者も指定しておきましょう。


認知

 戸籍上の夫婦でない親から生まれた子は嫡出でない子として、認知を受けなければ父親の相続人となることはできません。本来は生前にしておくべき性質のものですが、遺言によることもできます。身分関係のみならず、相続人の確定や相続分の計算上においても重要な意味をもちます。また、胎児を認知することも可能ですが、その場合には母親の承諾を得ることが条件になります。


後見人・後見監督人の指定

 未成年の子があり、自分が亡くなった後親権を行使する人がいなくなってしまう場合、遺言によって任意の人を後見人に指定しておくことができます。


遺言執行者の指定(またはその委託)

 遺言に書かれた通りの内容を実現するために、登記の手続きや相続廃除、認知手続きなど、相続人全員に代わって手続きをする人も遺言で指定できます。遺言執行者に支払う報酬も、決まっていれば記載しておくことができます。中立な立場の第三者に介在してもらうことで、トラブルを回避できます。


祭祀承継者の指定

 仏壇、位牌、墓地など先祖を祀る品も、あらかじめ承継する人を指定しておくことができます。ただ、これらを承継する人にとってはさまざまな負担も伴いますので、相続財産の面でも考慮しておく必要があるでしょう。


特約事項

  各相続人は遺産の分割によって取得した財産につき、何か落ち度や欠陥があった場合に、補償しあうなどの担保責任を負いますが、その特約があればその事項を記入します。

  遺留分の減殺請求の方法(どの財産から減殺すべき、など)を指定しておくこと。

  特別受益を受けた人に、その分を考慮に入れずに相続分を計算させること(持ち戻しの免除)

 これらの事柄も遺言に書いておかなければ効力を生じることはありませんので、よく検討しておきましょう。


任意事項〜法的効力はありません

 遺言はなにも法律上の効果をもたせるだけのものではありません。ひとつの手紙として、どうしてもこれだけは伝えておきたい、という事柄がありましたら、どうぞご自由にお書きください。人の最終の意思表示として、相続人も特別な感慨をもって読んでくれることでしょう。ただし、あまりくどくならない程度に・・・。

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